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阿漕に30からも女というのなら。

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エゴスプリットし続ける自分も愛し、自我分裂快楽主義者としての自分を確立しよう。揺るぎ無い主義として。斜に構え心に浮かぶウタカタをしばし沈思黙考。音楽で清め文学に溺れる。どれもこれもホントの私。

ロックの泥水1

エンターテイメント。日本語で言えば、娯楽・演芸。素晴らしい言葉じゃないか。
そのエンターテイメントする人がエンターテイナー。日本語で言えば、芸人、芸能人。素晴らしい職業じゃないか。
大方の人が、一生懸命、額に汗をして田を耕す、荷物を運ぶ、自動車を造る、書類を書く、上司や得意先に理不尽なことを言われ、立場上、反論はできない、きりきり痛む胃のあたりを押さえながら愛想を言う、などして働いている、将にそのとき、エンターテイナーは、へらへら冗談を言う、腰を振って踊り狂う、高歌放吟する、酒を飲む、麻薬を吸う、などして遊んでいるのだ。彼我の差を見れば、仮に人間が百人居たとして、その百人に、君はエンターテイナーと普通の労働奴とどっちになりたい?と訊いたら、百人が百人、口を揃えて、エンターテイナーと答えるに決まっている。エンターテイナーは、それくらいに素敵な職業なのである。
しかしながらみんながみんなエンターテイナーになってしまっては国が立ちゆかないので、子供には家庭で学校で、アリとキリギリスの話をするなどして、ともすればエンターテイナーを目指そうとする子供に、そういうおかしい生活は人間としてはおろか、昆虫としても間違っているのだ、という教育を施し、一丸となって、子供のエンターテイナー化を防止してきたのだけれども、それがこのところおかしくなってきた。
まあ、その原因はいくつか考えられるのだけれども、一には、やはり教育の問題が挙げられる。
画一的な教育はよろしくない、なんてことを仰る人が増え、じゃあ、ひとつここは一番、個性、英語で申し上げればパーソナリティー、すなわち、各自の固有の特性を伸ばす教育がよろしいんじゃないの、なんてなことになって、みな自由奔放に個性を伸ばそうと始めたのはよかったが、人間の餓鬼なんてものはみな似たようなもので、たとえ、算術が得意、絵が上手、歌が上手なんてったところで、むかしから、十で神童十五で才子、なんてなことをいうとおり、そんなものは多少、小巧い、という程度の代物なのであって、到底、伸ばすべき個性などとは言えぬ、しかし、個性は伸ばさねばならぬので、それでも頑張って個性、個性とみなで叫び続けるうち、個性があらぬ方向へ暴走し始めたのである
by itsme.itsumi | 2005-02-16 21:42

by itsme.itsumi