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阿漕に30からも女というのなら。

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エゴスプリットし続ける自分も愛し、自我分裂快楽主義者としての自分を確立しよう。揺るぎ無い主義として。斜に構え心に浮かぶウタカタをしばし沈思黙考。音楽で清め文学に溺れる。どれもこれもホントの私。

どうぞワタシを丸齧れ

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シーン1

常習しておる睡眠薬を月に一回貰いに行かねばならんくて、どうしてもこの道を往路復路、最低二度は通らにゃならん。
前には大きくも小さくもない川。汚くも綺麗でもなくなんら取り上げるところもない特徴もねぇ川。当然、橋の名前も適当。
川の横の道、三方がアパート、コーポ、店舗といった全て薄汚れものに囲まれて。
道の両脇には鬱蒼と茂る雑草が身の丈ほどにまで。見た目に痒さを覚える。
どこから流れてきたのかジャリジャリが風で流されてきて、アスファルトを覆う。
道がジャリジャリしておるから、自転車でこの道を飛ばしてはいけない。摩擦でこける。

この道がキライだ。私に対して常時悪意を剥きだし。
忘れようにも忘れられない屈辱的な思いをさせられた道。
この道を通ると決まって、殺してしまいたくなる気持ちに駆られる男をいつもいつも思い出させられる。

・日本中のどこにだってありそうな、ありふれた光景の中に、昔は赤であったろうが今は風化して橙色、或いは剥奪した部分、赤茶色の欄干が川にかかる。今時期は水位は低い。
近くの三流高校の制服を着たニキビ面の学生とすれ違う。

あー季節はまた変わろうとしている。
私はそれを自分の足の指をみて感じた。
この前通った時はスニーカーだったから。でも今日はウエッジウッドのトングのサンダルに合うように赤いペデキュア。
赤く塗られた奇妙な形お親指をみながら、あの男を今日も呪っていた。
あん時にやっぱり殺しておくべきだった。
by itsme.itsumi | 2005-05-29 23:23 | leftai

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